【負荷を抜かない後編】トレーニングが圧倒的に効果的になる方法
後編を始めたいと思います。
前回は同じトレーニングをしていてもできる時間が伸びる人とそうでない人がいるのはなぜかというお話をしていました。これの答えは「代償動作」です。
刺激持続時間の最大の壁である「しんどさ」が原因です。体は狩猟生活の名残からいつ敵が現れても、いつ獲物が現れても逃げる、または捕獲する準備を整えるように体力を調整します。その準備をする際にどこか一箇所の筋肉だけが極端に疲れている状態というのは望ましくない。なので、ある筋肉が疲れたらそこを休ませるために似たような働きをしている筋肉に役目を交代させようとします。これを「代償動作」と言います。代償動作は本来使うべき筋肉を休ませて代わりの筋肉を働かせている状態ですのでそこにかかる一回の刺激の強さが強いほど、負荷の持続時間が長いほど怪我や慢性疼痛のリスクが増します。肩こりや腰痛もこの代償動作に起因して起こることがあります。
「同じ筋肉に負荷をかけ続ける」
トレーニングの一番のポイントはこれです。だから意識が必要なんです。収縮する筋肉を意識していないと脳が自動で代償動作を初めてかけるべき負荷を本来の場所から他の筋肉に渡してしまうので。筋肉は今持っている力の100%を超えた刺激が加わるとより強くなろうとします。筋トレと呼ばれるものは大体が筋肉のストレス反応を利用したものです。つまり100%以内の負荷であればこれ以上大きくなったり強くなったりしようとはしないのです。なぜなら強く大きな筋肉は大きなカロリー消費がついてまわるので、身体にとっては維持費が高いのです。燃費の悪いアメリカ車に乗ってるイメージでしょうか。でもパワーはすごい。それを日本車のプリウスに乗り換えるとどんな悪路も走破できるほどの「パワー」は期待できないもののガソリン代をやすくすることができます。体にとってカロリー(ガソリン)はなくなると死にますから、カロリーを支払って維持している大きな筋肉をできればコストの安い筋肉にサイズダウンしたい。だからトレーニングを怠ると筋肉が落ちるという現象が起きるのです。
スクワット、プッシュアップ、デッドリフト、プランク、シットアップetc... 全ての筋肉を狙ったトレーニングの場合必ず狙っている筋肉があります。それを「主動筋」といいます。この主動筋に負荷がかかり続けるようにすることが大切です。エクササイズと主動筋を載せておきますので参考にしてください。
スクワット・・・大腿四頭筋
プッシュアップ・・・大胸筋
プランク・・・腹筋群(腹直筋、腹斜筋、腹横筋)
シットアップ・・・腹直筋
懸垂・・・広背筋
レッグレイズ・・・腹筋群(主に腹横筋)
是非この例を参考に1日一回でもいいので「主動筋に負荷を乗せ続ける」練習をしてみてください!