【死亡リスク1.4倍】運動が命を救う!?
こんにちは!トレーナーの大木扶美彦です。
今日は身体の専門的な話から少し離れて一般の記事からの引用をしてみたいと思います。
皆さんの中のトレーニングに対する価値観が高めていただければと思います。
◎概要
【筋トレ・有酸素運動 国推奨レベルで死亡リスク4割減】
アメリカでは2018年に身体活動ガイドラインを改訂しました。運動と死亡リスクの関係をエビデンス的に証明するのはなかなかむずかしかったのですが、60年以上前にはじまった研究のデータをもとに死亡リスクとガイドラインに沿った運動を行うことの関係を調べました。
対象は18歳以上の47万9856人です。
ガイドラインの内容的にはそんなにハードなものではありません。当たり前と言えば当たり前ですが。この内容以上基準をクリアしていた人達とそうでない人たちを追跡しました。
その結果が下の表です。
運動量をクリアしていてリスクが下がっていない項目はありません。注目はその下り幅です。筋トレと有酸素運動の組み合わせをクリアしていた人を基準にすれば、運動不足は1.4倍死亡リスクが上がることになります。運動不足が喫煙より身体に悪いと言われる所以です。
◎考察
ではなぜここまで大きな差が出るのか考えてみたいと思います。
過去の記事でも書いていますが身体は「動くこと」で身体をメンテナンスしています。具体的には、血流と筋肉の伸縮です。身体が動くということは関節を筋肉によって動かすことが基本になっています。筋肉は関節を動かすという役割のほかに血流を促すポンプの役割を担っています。筋肉のポンプのサポートがあるから心臓は毛細血管の隅々まで血流を起こすことができます。毛細血管はそのまま抜き取ると人間の形になるほど人間の身体を覆っているので心臓の圧力だけで血液を行き渡らせることは困難なのです。
<毛細血管の模型>
血流は栄養と酸素の供給そのものなので、血流が滞ることは栄養や酸素が滞ることを意味します。筋肉を動かさないことは血流が滞るところがたくさんできてしまうということなのです。
もう一つの理由は運動をしないと呼吸が浅くなることでしょう。現代型の同じ姿勢をとりつづける生活スタイルは姿勢維持筋の収縮不全を助長してしまいます。姿勢維持筋は呼吸筋を兼ねていることも多くどうしても呼吸が浅くなります。
酸素と栄養が行き渡ること=身体のメンテナンス
だとすると、
身体を動かすこと=身体のメンテナンスと言い換えることもできるのです。
以上のことを踏まえて「健康維持」をテーマに運動するための要素をまとめると下記のようになります。
・全身を使う(複数種類の運動を組み合わせてOK。種目によっては一種もくで済むものもあります)
・トレーニングならではの「追い込み」は必要ない
・一回あたりの運動強度より1週間あたりの頻度を守る
運動が苦手な方の多くは運動は「追い込むもの」という思い込みがあるかたが多く見受けられます。または、ちょっと運動しただけでは身体は変わらないという思いをお持ちの方もいるでしょう。ここで理解していただきたいのは「結果を出しに行くトレーニングと、日々身体をメンテナンスする運動は違うものである」ということ。それぞれに応じた内容や強度がありますので運動がどうしても苦手で…という方は専門家のアドバイスをもらうのも一つかと思います。
↓元記事↓
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO65169110Z11C20A0000000/