Karada Quest.

トレーニングを通して ビジネスパフォーマンスの最大化に挑戦するブログ。ここでいうビジネスパフォーマンス最大化とは「常に全力を発揮できる」ことを指します。全力を出せないのに成果も成長もありません。オフィスワーカーの皆様の為になる情報を発信できればと思っています!

【アイソテンション法】眠っている筋肉を筋肉を呼び覚ませ!

こんにちは!トレーナーの大木です。

今日のテーマは「マッスルアクチベーション」です。マッスルアクチベーション…聞き慣れない言葉ですよね。日本語にすると「筋活性化」。神経が神経としての働きをするようにスイッチを入れてあげることを言います。神経のスイッチがオフになっていることがあることに驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。

 

◎神経のスイッチがオフになる理由

神経のスイッチがオフになるかどうかは「その筋肉を普段から使っているか」によって決まります。普段からよく使う筋肉のスイッチが切られることはありません。スイッチを切ってしまうと元に戻すのに時間がかかるからです。ではなぜ一見手間のかかる事を身体はするのでしょうか?それは「余計なエネルギー消費をさせないため」です。どういうことかご説明します。

神経が全身で活発な状態を維持するということは動員する筋肉は増えます。つまり馬力はあるが燃費が悪い。例えていうならアメ車やF1でしょうか。神経のスイッチをオンにしておくということは筋肉を動かせてしまうので動いた分だけカロリーを消費します。痩せたい人にとってはこんないいことはないのですが、身体にとっては死活問題です。カロリーの無駄遣いはお金の無駄遣いのようなものなのでできるだけ節約したい。そこで脳はほとんど使われていなかったり、さほど大きな負荷がかかっていない筋肉の神経をオフにしてしまうのです。特に股関節、肩関節周りは働きが似ている筋肉が多く存在します。平行に走る筋肉もあるので、電車で例えるなら東京から横浜に行くなら京浜東北線でも東海道線でもいいので片方を止めて節約しようとなっている感じです。

 

◎神経のスイッチオフによるデメリット

ここまででスイッチオフになる原因と理由をみてきました。いろんな例えが出てきて混乱させていたらすみません笑

ではスイッチオフになることのデメリットはなんでしょうか?「使わないと脳が判断していて、それで生きていけるのであればそれでいいんじゃない?スイッチオフにしてもまたオンにできるわけだし」と感じる方もおられるかもしれませんね。ところがそういうことでもないのです。

脳は使わないと判断してスイッチが切られた筋肉とオンのままの筋肉。ここで運命が別れていきます。スイッチがオフになった筋肉は意図的に収縮しなくなります。筋出力もほとんどありません。つまり衰えます。片やオンのままの筋肉はオフになった筋肉の分も出力を出さなければなりません。10人で持ち上げる神輿を6人で担ぐようなイメージでしょうか。担ぎ手が減っても神輿の重さは変わりません。残った人たちはトレーニングされていくでしょう。筋肉でも同じことが起こります。その結果筋肉の張力(引っ張る力)に差が出てマッスルインバランス(筋力のアンバランス)を起こします。身長、体重、年齢が同じバリバリの体育会のアスリートと昨日退院してきた人で綱引きをすれば勝つのは当然アスリートです。このアンバランスによって起こるのことが下記のものです。

・筋張力のアンバランスによる姿勢の歪み(姿勢は筋張力の集大成です)

代謝の減少(動かない筋肉がいるということはそういうことです)

・過緊張筋による痛み(腰痛や肩こりは大体これです)

・強い代償動作→関節痛

大きくはこの4つだと思います。神経のスイッチを切られるだけで相当大きなデメリットがあることがわかります。

 

◎マッスルアクチベーションの方法

デメリットと筋張力のバランスの大切さが理解できたところで具体的にどうやって筋肉の活性化を起こしていくかをお伝えします。

考え方はとてもシンプルです。神経のスイッチが切れるのは「使わないと脳が判断したからだ」とお伝えしました。つまり脳が使うと判断すれば神経の発火を促します。ではその筋肉を使うとどうやって伝えるか。それは、

 

「狙った筋肉に一定時間以上の負荷をかけながらの収縮をさせる」

 

というのが方法になります。その方法のことを「アイソテンション法」と言います。名前は覚えなくていいので、一定時間のホールドを含んで5レップ、その後通常のフォームで10レップという設定で行ってください。レップ数や重量設定は狙った筋肉によって調整しますが、3セットくらいできると思える重量にします。神経促通に必要なのは1セットあたりの負荷がかかる時間が50秒前後であることと、できるだけ大きな筋肉の伸び縮みが発生することです。

 

◎具体的なエクササイズ

エクササイズのフォームを神経スイッチが切られやすい広背筋を例に取ります。

【バックエクステンション】

①うつ伏せになる

②肩を骨盤方向に引き下げ、胸を張る

③手を足首の方へ伸ばすようにしながら胸を持ち上げる

④持ち上がった状態で5秒ホールド(肩甲骨の下、お尻、下腹部に力が入っていればOK)

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①〜④を5回

⑤ホールドなしで10〜20回

※腰が痛い場合は肩が上がっていないかチェックしてください。

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背中のマッスルアクチベーションがうまくいくと肩こりが緩和orなくなります。筋トレは本来ある程度全身の神経を活性化させてから行います。そうしないと今使われているスイッチオンの筋肉だけがトレーニングされてしまい、無駄な筋肥大や怪我の原因になってしまうからです。ヨガやピラティスでもアクチベーションの効果を得られます。ヨガの後に筋トレをするといつもより動きやすく感じられるはずです。スイッチがオフにされている筋肉を叩き起こして、疲れにくく、代謝が高く、美しい姿勢の身体を作っていきましょう!

 

急に寒くなったので皆様体調管理にはお気を付けください!